【価値観が変わる】みんなに読んで欲しい良書(自然・森林)

読んで欲しいシリーズ

今年2023年に読んだ中の圧倒的おすすめ

「木に学べ」西岡常一(最後の宮大工)

次に、

「樹木たちの知られざる生活」ペーター・ヴォールレーベン

「木に学べ」は、閉店間際の八重洲ブックセンター本店で、知られざる名著として展示されていて、衝動買いした本。2023年でなくとも、他人に勧めるならこの本が1位かもしれない。それぐらい良かったし、色々価値観が変わった。

事実この本を読んでから「木」に関する本が「気」になって(あ、失礼)、自然や植物・森林に関する本をあれこれ手にするようになった。

写真の内「庭仕事の真髄」は実は未読なのだが、装丁が美しいのと帯に騙されて購入。ウォールデン「森で生きる」は、読書の途中。「植物図鑑」は淡い青春子犬?物語だったけれど、作中に出てくる自然の食べ物が魅力的だった。

という事で、この記事で激しくおすすめするのは先の2冊。どうか一度読んでほしい。

木に学べ

宮大工、西岡さんの語り口で綴られる、木の貴重さ・強さ

世界遺産・法隆寺は、世界最古の木造建築。昔の人は何が凄かったのか。失いたくない自然や伝統技術がこの本にたくさん詰まっていた。

ずっと大事にしたい、日本人が大切にしてきた「自然を制するでなく、自然を活かす」心

圧倒的に、木や森、自然に対する見方が変わった、そして法隆寺に会いたくなる。

世界でも有数の森林大国日本(当たり前にある山や森は、世界では当たり前にはないもの)でも、すでに樹齢1000年を超えるヒノキは国内には存在せず、台湾にしかないという。1000年かかって一人前の木、国内最長は450年しかない。

鉄の耐用年数がわずか100年しかないのに対し、ヒノキは2000年。ヒノキがあったからこそ、法隆寺が1300年たった今でも残っている。昔の人がすごいのは、そのヒノキの良さに気づいた事。

ヒノキならなんでも良いという訳でもない。木を見る目が必要。「コンピューターではヒノキの寿命なんぞ分からん。カンピューターだから分かる事がある」

昔は、木のクセをみて建築していたものが、建築基準法ができた今は、設計通りに建築する。だから弱い。建築基準法ではコンクリートを土台にしなければならず、そうすると木は腐ってしまう。法隆寺には石を置いて、その上に柱を立てる。

西洋の建築法をただ真似てもダメ。力は釣り合いが崩れると弱い方へ集中してしまう。そのわずかな歪みは全体へ悪さする。なんでも規格に合わせるのではなく、個性を見つけて伸ばしていく、これが強さのもとになる。

木がそんなに強いものだとは知らなかったし、修学旅行で行った事のある法隆寺でも、遠い昔。なんとなく歴史的建造物だから、という目しか持っていなかった。

自然や伝統の大切が分かるのはもちろんだが、飛鳥時代の人にあって、鎌倉時代にはすでに失われていたものや、将来も残したいと思う建築物には何が必要か、何を大切にしなければならないのかが見えてくる貴重な一冊。★5

樹木たちの知られざる生活

自然や緑は目にするだけでストレスを和らげてくれる。ただ人工的な自然には限界があった。目に見えないからこそ大切にしたい世界。1度壊したら人が生きている間には取り戻せない世界。

東大・京大で読まれている本、という帯が貼ってあることもある名著。樹齢が人間より長いのは周知の事実だが、自然は大切と漠然と思うだけでなく、その貴重さが身にしみて伝わる1冊。

なぜ原生林が貴重なのか。人が植える木は、自然の森ほど強くない。むしろ弱い

なぜか

その1
自然の木や森は、実は目に見えない部分、根や菌を通じて信じられない程巨大なネットワークを構築していて、仲間の木が弱るとお互いに助け合う。相互補助のシステムがある。

アカシアの木は、キリンに食べられた時に仲間の木へ警告を出す。キリンが食べ始めると、葉に毒をため始める。それを知っているキリンは、毒を感じたら、警告範囲にある木は食べず、離れた所にある木を食べるという。驚くべき互いの競争戦略、自然の理。

その2
植林が80〜120年で伐採されるのに対し、その年数で野生の木が育つのは、せいぜい鉛筆大の太さ。ゆっくりゆっくり成長するからこそ、細胞がとても細かく(年輪が狭い)空気をほとんど含まないから、強い。

広葉樹と針葉樹の形の違いは、雨水を蓄える必要があるかないかで分かれている。広葉樹が斜め上に向かって育つのは、雨が枝を伝って幹に集まりやすくするため。一方、針葉樹は寒い地域に育血、水不足にはならないためである。

現在私たちが使っている化石燃料は、3億年前の樹木が二酸化炭素を溜め込んで炭化したもの。日本の驚くべき研究結果も紹介されている。落ち葉から出た酸は川を伝って、海に流れ、プランクトンの成長を促すという。森のおかげで魚が成長する。

森を切り拓いてまでやりたい事、メリットだけでなく、それを実行に移す前に自然を壊すことのデメリットを真に考え尽くしたのか、為政者や企業に改めて問い直したい。

もっと世に出回ってほしいと願う本。★5

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